〜 脇田雄太コラム 第42回 〜 「苦境の中でも生き残る投資とは?」
こんにちは!
ボロ物件投資家の脇田雄太です。
みなさんもご存知のとおり、今年2月に始まったアメリカとイスラエルによるイランへの攻撃によって、石油製品の多くが不足する事態となりました。
中でも、プラスチック製品に欠かせない原料である「ナフサ」の不足によって、さまざまな商品が満足に製造出来ないという、かつてない状況が起こっています。
実際、脇田とチームが手がけているリフォーム現場でも5月あたりから、徐々に水回りの設備や接着剤など、手に入らない部材が増えて来ました。
言うまでもなく、このモノ不足はリフォーム現場に限らず、新築を含めたあらゆる建設業界で起こっているわけで、多くの工務店やオーナーがこの状況に苦しんでいることは容易に予想出来ると思います。
一方、そのような社会情勢の変化において、私たちのボロ物件投資も苦境に立たされているのか?というと、そうではありません。
私はむしろ、アパマンオーナーの不安そうな姿を横目に、ボロ物件投資の大家はしたたかに生き残ると考えているのです。
今回はそんな、ボロ物件投資が持つタフさについて解説したいと思います。
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資金繰りという名の綱渡り
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始めに、一つのたとえ話をさせてください。
とある不動産投資家がある日、大都市部の中古RC一棟マンションを、銀行の融資を利用して購入しました。
頭金の比率、金利の条件など詳細はさておき、ひとまずローンを組んだとします。
一般的な不動産投資ローンでは、金銭消費貸借契約または決済引渡しの翌月から、毎月のローン返済がスタートします。
購入した物件が満室であれば、得られる家賃収入をそのままローンの返済に回すことが出来ますが、高利回りを狙って買うような「空室率多め or 全空物件」では少々事情が異なります。
どういうことかというと、リフォーム期間や客付から入居に至るまでの間、手持ち資金でローンの返済をまかなう「資金繰り」が求められるのです。さらに、原状回復工事にかかるリフォーム工事の代金も、温存しておかなくてはなりません。
予算内でリフォームが終わり、予定通りに入居付けが進めば、問題ありません。
しかし、ナフサ不足の影響で予定通りに進まない現場が増えている現状があります。
ここに、借金をして空室率の高い物件を再生する投資法の大きなリスクがあります。
想定利回りはあくまで想定ですが、ローンの支払いはまごうことなく現実です。
見込みが外れれば、家賃は入らず、ローンの支払いだけが始まるというマイナスのキャッシュフロー地獄に陥ってしまうのです。
これは最初レバレッジ派だった脇田が、現金投資に切り替えた理由でもあります。
結局、物件購入から満室達成までの資金繰りはある意味、綱渡り的なリスクを抱えていると言えるでしょう。
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モノ不足はいつ解決する?
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それでも、過去にはこの手法で財を成した不動産投資家も多く居たのです。
ところが、近年の不安定な社会情勢から、その足元が揺らいでいます。
リフォーム部材が入らないというのは、その影響の一つです。
リフォーム工事というのは厄介なもので、例えば床材を貼る接着剤が手に入らないと、工事の進捗がそこでストップしてしまいます。
代替品でしのげれば良いのですが、水回りの設備や給湯器など、絶対に欠かすことの出来ない設備が欠品したら当然、入居募集もままなりません。
入居募集が遅延すれば当然、購入前にシミュレーションした収支や資金計画も大きく狂ってしまいます。
ローンの返済期日が迫っているのに、満室どころか手持ちの資金が枯渇してしまうなんて、想像したくないですよね。
このようなモノ不足の問題で一番厄介なのは、“自らの努力ではどうにも出来ない”という点です。
オーナーや工務店が在庫を探し回ったところで、市場に無いモノは手に入りません。
今回の中東情勢でも、紛争が解決してホルムズ海峡の航行が自由になるのはいつなのか、誰にもわかりません。
そして、モノの入手困難がいつ解決するかは代替調達も含めて、誰にも予測がつかないのです。
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ボロ物件投資のタフな一面
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一方、ボロ物件投資はどうかというと、モノが手に入らないという状況は同じだとしても、心理的な余裕は大きく異なります。
なぜなら、融資を使わない現金買いのため、毎月の返済という厳しいハードルに束縛されないから。
万が一、想定外の状況で長期間空室が埋まらなかったとしても、状況が改善するまで持ち堪えることが出来るのです。
不動産投資はそもそも、数年から数十年で結果を出す息の長い投資であり、物件を保有している間にも、さまざまな社会情勢の変化が起こります。
私が長崎でボロ物件投資を始めた2008年以降も、大地震や津波、新型コロナのパンデミック、世界各地での紛争など、本当にいろんな事がありました。
しかし、そのような社会の大きな変化を柔軟に乗り越え、現在の投資規模に成長することが出来たのはひとえに、現金購入が出来るボロ物件投資のおかげでもあるのです。
高利回りに目を奪われがちなボロ物件投資ですが、社会の荒波を乗り越えるタフな一面についても、もっと多くの人に知ってもらいたいですね。
というわけで、今回はこの辺で。
脇田雄太でした。



