脇田雄太コラム ~ 第3回 〜 「ボロ物件投資を志すまで 最終回」
こんにちは!
ボロ物件投資家の脇田雄太です。
さて、今年1月から始めた当コラムですが、これまでの回では、
第1回:私が不動産投資を志したきっかけ
第2回:初めてのRCマンションを買うまで
についてお話ししました。
第3回はいよいよ、一棟RCマンションの購入後から、ボロ物件投資に目覚めるまでの経緯を、詳しくお話したいと思います。
どうぞ、最後までお付き合いください。
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アクセル全開で大丈夫か?
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前回のコラムでお話ししたとおり、2棟目のRCマンションの買い付け競争に敗れて、ライバルに取られてしまった私でしたが、次の物件探しに躍起となることはありませんでした。
というのも、
「本当に、借金をしながら物件を増やしてもいいのか?」
「こんな投資を続けるのは、危険ではないのだろうか!?」
という、静かで、しかし強い違和感が沸々と湧き上がって来たからです。
億単位という多額の借金を、何の迷いもなく重ねようとしている私自身の麻痺した金銭感覚に対し、言いようもない不安に襲われたのです。
現在のような、アクセル全開で突っ走るような投資をしていたら、いつか大変な事になるのでは…。
そう考えると、日夜を問わず、不安に苛まれるようになりました。
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リスクの割に儲からない
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さらに、不安に拍車を掛けたのが、フルローンのマンション投資は、リスクの割に思ったほど儲からないという事実を知ったことです。
1億以上の物件を買い、マンション全戸の満室を実現して、高い利回りで運営したとしても、
・月々のローン返済
・高額の固定資産税
・火災保険料
・修繕積立金(自己積立)
などを差し引くと、実質的なキャッシュフローは、月額30〜50万円程度でした。
多額のローンを組み、返済リスクの不安を常に抱えているにも関わらず、そのリターンが、せいぜい年間500万円前後・・・。
私は、実際にフルローンで一棟RCマンションを運営してみたことで、「どう考えてもリスクに見合わない」と思うようになりました。
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こんな投資があったのか!
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そこで私は、全開イケイケだったフルローン投資にブレーキをかけ、「もっとリスクが低くて、安定感のある投資は無いか?」という冷静な視点で、新たな方法を模索することにしました。
そんなある日のこと。
Amazonから購入した投資本の中に、「地方のボロ物件を低価格で購入し、超高利回りで運営する方法」を、紹介した書籍がありました。
え? こんな投資があったのか!
と驚くと共に、大きな可能性を感じたのです。
銀行の融資に一切頼らず、タダ同然の物件を現金購入して賃貸するのも、投資戦略として有効なのではないか?
資産価値が低くても、家賃収入のインカムゲインだけで、投資額以上の収益が得られるなら、十分に勝算があるはずだ!!
そう確信したんですね。
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長崎のボロ物件に的を絞る
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私はそれ以降、多くの不動産検索サイトで、築30年以上のボロ物件を検索し、
ひたすら現地調査を繰り返す、という投資活動を続けました。
その結果、
・同じボロ物件であっても、全く価値がない物件があれば、潜在価値を秘めたものもある
・投資エリアの違いで、驚くほど安く買える地域と、そうでない地域がある
という事実に気づきました。
私は、それらの事実に基づいて、全国の投資エリアを絞り込み、土地値が低く、賃貸需要が旺盛な幾つかの地域に的を絞りました。
その1つが、「長崎の階段立地にあるボロ物件」だったのです。
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優秀な投資が誕生した
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私が長崎で最初に興味を持ったのは、800万円という価格で売りに出ていた、
・築30年
・3K×6戸
・6戸中1戸が入居
という木造アパートでした。
実際に現地で調査してみると、
・洗面台が無い
・洗濯機は屋外
・トラブルを起こす住人がいる
というマイナス面が見つかりました。しかし、
・風呂とトイレが別々
・風呂はバランス釜でない
・3Kの間取りが好印象
というプラス面も分かりました。
勝算を感じた私は、売主さんと交渉し、800万円から1割引の720万円で、このアパートを現金一括で購入したのです。
物件購入後、空室を綺麗にリフォームし、外観を鮮やかなオレンジに再塗装して、
積極的な募集を掛けた結果、半年後に6戸全てが埋まりました。
格安の物件を無借金で購入し、実質利回り30%オーバーを叩き出す、優秀な投資が誕生した瞬間でした。
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私の投資人生を変えたもの
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この物件で、長崎のボロ物件投資に確かな手応えを感じた私は、その後、次々とアパートや戸建を購入しながら、不動産会社や職人さんと繋がりを作り、現地に会社を設立し、スタッフを雇いました。
実家の大阪に居ながら、オートマチックに物件数を増やすシステム作りに奔走したわけです。
その結果、15年経った現在では、最初のマンション以外は無借金で、
・家賃収入5千万円超
・手取り収入4千万円超
という規模を実現しています。
もちろん、苦労したことや、小さな失敗も数多くありましたが、長崎のボロ物件投資に出会って、私の投資人生は大きく変わりました。
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今回のまとめ
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さて、3回に渡って書いた脇田の「ボロ物件投資に至るまでの道のり」、いかがだったでしょうか?
みなさんのご参考になれば幸いです。
次回からは、ボロ物件におけるより具体的な投資ノウハウについて分かりやすく解説する予定です。
どうぞお楽しみに!
脇田雄太でした。